大判例

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東京高等裁判所 昭和35年(く)12号 決定

被告人 馬越緑

〔抄 録〕

又、本件被告事件については、昭和三五年一月一四日に第一回公判が開廷され、右公判廷において、被告人が、起訴事実を全部認めるとともに、検察官が申請した証拠書類及び証拠物の全部を証拠とすることに同意し、その証拠調を完了したとしても、本件は未だ弁論終結前であるから、この一事をもつて、罪証隠滅の疑がなくなつたものとすることは相当でないところ、一件記録に現われた本件犯行の罪質、態様、被告人の年令、性行、経歴、家庭の事情を考慮すれば、被告人には罪証を隠滅すると疑うに足りる相当の理由があるものと認められ、且つ原裁判所が本件保釈の請求を却下したことを非難すべき理由も見当らない。

(中西 久永 河本)

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